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学生時代の「好き」を仕事にしない。はたらく中で「好き」見つける方法~MEET CAMP 札幌~

学生時代の「好き」を仕事にしない。はたらく中で「好き」見つける方法~MEET CAMP 札幌~

社会人ゲストの多様な仕事・はたらく価値観を深ぼりすることで、学生一人ひとりの視野を広げる「MEET CAMP」。第4回目は、札幌にて開催し、北海道銀行の加藤慧さん、北海道に本社を構える企業に勤める米山真優さんをお招きしました。加藤さんと米山さんの「はたらく価値観」に触れ、自分らしい仕事や自分らしいはたらき方とは何か?のヒントを探りました。

 

“好きを仕事にすること”にこだわらない。社会に出れば価値観は変わる。

 

【米山】米山真優です。北海道に根付きさまざまなビジネスを展開する企業で新卒採用担当や、社員がはたらきやすくするための制度を整える部門を担当しています。入社3年目です。

【加藤】加藤慧です。1991年生まれの社会人5年目です。

新卒でパーソルキャリアに入社し、人材紹介サービスの法人営業をやった後、営業部の立ち上げで北海道に来ました。

そこで北海道総合商事というベンチャー会社に出会い、転職しました。転職後ロシアのウラジオストックに1年駐在し、今は北海道総合商事から北海道銀行に出向しています。

【モ】なぜ転職されたんですか?

【加藤】パーソルキャリアの営業時代にベンチャーの面白さに気づいたんです。北海道総合商事には僕が望んでいた“商社・海外・ベンチャー”の要素が揃っていたので、これは人生の分岐点かなと思い、転職しました。

【モ】米山さんの就活はどうでしたか?

【米山】今の会社に惹かれたのは、大学で実施された企業説明会で見た会社パンフレットがきっかけです。

今、探しても見つからないので“幻のパンフレット”と呼んでいるんですが(笑)、北海道から世界を盛り上げようという内容で、すごくワクワクする会社だなと感じたんです。企業がキラキラして見えたのは後にも先にも、うちの会社のパンフレットを読んだ時だけでした。

この会社でさまざまなことを経験し、その経験から成長したい、将来の自分の漠然とした目標を具体的にしていきたいと思い、入社を決めて、現在まではたらいています。

【学生】目標とは何ですか?

【米山】好きなことを仕事にしている父と母に憧れていたんですが、私は学生時代、仕事にしたいほど好きなものを見つけられませんでした

そのため、社会に出てたくさんのことを学び、その経験から自分のやりたいことを見つけていきたいと思っています。

【モ】皆さんは、好きなことを仕事にできていますか?

【裕】“今”好きなことを仕事にするのは、僕は反対です。後々、今やっていることを好きになる方が、成功すると思っています。

【米山】趣味にするのも手ですよね。

私は好きを仕事にすることへの憧れが強いので、どうしても好きなことを仕事にしたいです。ただ、どれを仕事にするのか、どれを趣味にするのかは慎重に判断していきたいと思っています。それに、今やっていることを好きになるのも良いと思います。

【加藤】僕は“人”が苦手だったのに“人”に関わる仕事をするパーソルキャリアに入社したので、好きなものを仕事にはしていないことになりますね。

はたらいていく中で自分らしさや仕事のスタンスが分かり、続けていくうちに好きになったという感じです

 

辛いことは必ずある。自己認知をしてどう動くかが大切。

 

【モ】はたらく上で大事にしていることはありますか?

【加藤】自分らしくはたらくことです。

自分らしくとは、やりたいことを見つけた上で創意工夫すること。僕は不器用で人よりも劣っている部分が多いので、不足を補うために自分ならではのアクションをするようにしています。

物理的な所だと、最近子どもが生まれて可愛くて仕方ないので、できるだけ残業せずに早く帰って家族と過ごす時間を大切にしています。

【モ】入社してからギャップは感じましたか?

【米山】あまり感じませんでした。

うちは自由な社風ですが、自由な社風である分、自分で考えて動かなくてはいけないので、そういった面では難しさもあると思います。

自ら勉強して知識を蓄え、仕事として成立させなければいけない大変さもありますね。

【加藤】僕もあまり感じませんでしたね。

社風で言うと銀行は堅いと感じる部分もありますが、この大きな時代の流れの中で、10年後、20年後には変わらざるを得ない環境になると思います。

【モ】現職ではたらき続けようと思っているのは、自分の価値観や創意工夫を保てているからですか?

【加藤】それもありますが、銀行自体も変わろうとしていて、元々ベンチャーでやってきた僕のような人間を出向者として受け入れるということ自体が、大きな冒険をしていると感じられるからなんです。僕はそういった、いわるゆる日本的な体質の企業が外部からの刺激を受けて、どんどん変わっていこうとする姿勢に共感しているんです。

【モ】今出向中ですが、今後も残りたいですか?

【加藤】半々ですね。銀行で学べるというのはとてもありがたいですが、ロシアでのビジネス経験も貴重だと思っていて、もう一度知識をつけてチャレンジしたい気持ちもあります。

【モ】今後の展望は?

【米山】3年目になって色々なことが見えるようになってきたので、今後の展望は新たに考えていこうと思っています

【モ】裕さんはいかがですか?

【裕】今、自分のやるべきことは若者文化改革だと思っています。

キャリア教育もそうですが、若い人が社会にワクワクし、「早くはたらきたい」と思える状態にしたいですね。

【モ】はたらく上で、「しんどい」と思うのはどんな時ですか?

【加藤】一番記憶に残っている辛いことは、社会人1年目のときに営業で全く実績を出せなかったことです。

自分に自信があったので、通用すると思っていたら惨敗で、当時の上司にはたくさんの叱咤激励をいただきました。

自分の理想像と、当時の自分の実際のレベルが大きくかけ離れていたので、その乖離を理解し、認めるのが一番辛かったです。

【モ】どうやって、認めていかれたんですか?

【加藤】当時の上司が、毎日ミーティングで僕の良かった部分と悪かった部分を一生懸命伝えてくれたんです。

それで、僕自身が少しずつ変わっていったと思います。とても素敵な上司でした。

【学生】ここは弱いけどこれはできる、と気づいた部分はありましたか?

【加藤】自己認知をした上でアクションをするということですかね。

人より不器用だという自己認知があるからこそ、人と違うアクションができたと思います。自分を理解し、弱い部分を見つめられているのが強みかな、と思います。

【米山】入社して早い段階から、私が2年目になったら、当時部署にいた先輩たちが別の部署に異動することが決まっていました。

そのため、1年間で全ての業務を覚える必要がありました。

1年目のうちは、業務をとにかく覚えることに必死で、今振り返っても大変な1年間でした。でも、1年間のうちに蓄積した知識や経験は大きく、大変だったからこそ得られたものなので、今となっては良い経験ですね。

 

フィーリング(感情)ではなく、ファクト(真実)を見つめることが社会を紐解く鍵。

 

【学生】企業は、転職にどういうイメージを持っていますか?

【裕】今は“リテンション”という、いかに社員を辞めさせないかということが、人事の仕事の重要な要素としてあります。

つまり、社会では転職が当たり前になってきているということなんです。

むしろ1社で同じ仕事をして苦しむよりも、外に変化を求めた方がハッピーという感覚が、常識化している気がします。

【米山】どの会社もそうだと思いますが、人を採用するとき、会社はお金や労力をかけます。転職してしまう人が多いと、期待し力をかけてきた分、会社側のショックも大きいです。

ただ、その人が本当にこの会社でやっていけない、辛くて辛くて仕方ないと思うのであれば、転職も1つの手段だと私は思います

【裕】でも、転職はあまりお勧めできません。学生の皆さんが思っている以上に転職は、相当なストレスがかかるためです。

勤めている会社で、学びたいことはすべて学んだ。だから次のステージに行くために外に出るしかない、という選択をきちんと自分で判断できるなら、それは転職の時ですね。

 

【学生】転職をするなら「3年は勤めてから」と聞くのですが、実際はどうですか?

【裕】3年勤めることが、絶対必要というわけではないですね。

「石の上にも3年」という話もありますが、学生時代から頑張っていれば1年目で輝く人もいます。そういう人は、3年経つ前から転職もできるので、答えとしては「能力があればいつ転職してもOK」です。

 

【学生】入社後に人間関係で辞めたいと思っても、もう少し続けた方が良いでしょうか?

【裕】まずは、その場の人間関係を上手く築けていない現状を受け止めて、その原因と向き合ってみてください。案外自分にも原因があることもあります。自分と向き合うと課題が見えてきて、何を改善すれば良いかがわかり良い風に変化するかもしれないですよ。

【米山】一度原因と向き合ってみるのが良いと思います。ただ、それが原因でひどく体調を壊すほどであれば、辞めるという選択肢を視野にいれることも1つだと思います。

 

【学生】在学中に「やっておけば良かった」と後悔していることはありますか?

【加藤】目標に対して頑張る練習というのを、もっと色々な形でできていたら、別の人間性や力がついていたのかなと思うこともあります。

【米山】もう少し自分を荒波に投げれば良かったかなと思います。

もっと自分の世界を学生時代から広げていれば、見えてくるものや考えの選択肢を増やせたのかなと思うこともあります。

【裕】ビジネスに触れ、自分の足りていないところを浮き彫りにして、それを克服していく経験をしたかったですね。

あとは大学の授業をもっと受ければ良かったなと。

大学教授は、専門分野においてです。今は、より大学の講義を聞きたいと思っていますね。聞くことができたら、もっと僕の自身の引き出しを増やせますからね。

社会に出ると、いかに面白い引き出し=知識があるかというのが人柄に繋がってくるので、学生時代にあれだけ素晴らしい方の話を、積極的に聞かなかったことに後悔をしています。

 

【学生】自分より年上の方と接することが多く、どうしても委縮してしまいます。「しょぼいな」と思われたくないという葛藤があります。

【裕】失礼かもしれませんが、僕からすると力が無く見えます。

でもそれで良いです。そこに変なプライドがあると勿体ないと思います。

学生が社会人より力が無いのは、経験が圧倒的に少ない分、仕方がないことです。その力の無さを自己認知したほうが楽で良いと思いますよ。

 

【学生】自分の個性を学生時代に自覚できましたか?

【米山】私は癖が強すぎたので、就活する前はそれが悩みでもありました。

でも、自分の強みや打ち出すものがゼロの人って、絶対にいないと思います。

どこを掘り下げるか、どこをポイントとして人に個性として見せるかだと思います。

【裕】同じ教育を受けても感じ方はみんな違います。個性は、環境や人などさまざまな物に影響を受けながら、形成されていくので、その時々で変わっていきます

自分を言葉化することでも個性は変化するので、自分を見つめる時にこそ、個性って出てくるものだと思います。

あと、自分と能力や経験や近い人たちのコミュニティで個性を他己分析しない方が良いです。

もっと、上のレベルの人たちに判断、評価してもらった方が良いでしょう。

上のレベルの人からの評価と自分の評価をすり合わせたものが、正しいのではないでしょうか。

【米山】きっと素敵な経験をしてきていると思います。ただ、もしかするとそれに自信が持てていないだけかもしれませんね。

個性を自分で見つけるために新たな何かに挑戦してみるのも良いのではないでしょうか。

 

【学生】今やっているNPO活動のことに集中していて、結婚や恋愛といったものに興味が持てないです。その辺のバランスをどう思いますか?

【加藤】興味がないのであれば恋愛も結婚も今はしなくて良いと思います。

それだけのめり込める環境は大切ですし、今の集中を最大限に活かし続ければいいと思います。

でも恋愛も結婚も良いものですよ。結婚することで自分自身を見つめ直すこともできます。

恋愛、結婚と仕事を切り分けて考えるのではなく、相対的に見ると繋がっている所もあると思います。

【裕】僕、40歳で一度も結婚していないんですよ。

「結婚したいな」と思う時期や仕事に夢中な時期を繰り返した結果が今で、この現状を受け止めています。

自然な状態だと思いますよ。その時が来たら、で良いのではないでしょうか。

【学生】恋愛や結婚を排除すると、一度しかない人生を無駄にするのではと思っています。

【裕】その価値観は変わると思いますよ。きっと視野が広がるから大丈夫ですよ。

 

【裕】では僕から今日のまとめです。

社会を見るには、大人が感覚で話していることと事実・根拠がある話の違いをとらえなければなりません

例えば、「うちの会社は楽しいよ」と大人に言われたら、「良い会社なんだ」と学生は思いますよね。でも、これは感覚だけで、「楽しいよ」と言っている可能性があります

じゃあ、「その楽しいといっていることの事実や根拠はどこにあるか?」ということをコミュニケーションで確認していくためにどうすればいいか

そういうことを考えて、今日を振り返ってほしいと思います。

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