CAMP SUMMIT 2017 【第1部】 「就活をやめることから、始めよう。」

マニュアル通りの就活をやめ、自身のキャリアを深く考察することをテーマに、全国5か所で開催された『CAMP SUMMIT 2017~はたらくを楽しむ人の流儀』。多くの学生にご参加頂き、大盛況で幕を閉じました。本レポートでは、第 1 部のCAMPキャプテン兼“はたらクリエイティブディレクター”佐藤裕による講演「就活をやめることから、始めよう。」の内容をご報告します。

「古い就活をやめることが、成功への第一歩」
CAMPの目的は、「はたらくを楽しむために大学生活で今できること」をみなさんにインプットしてもらうことです。実は、この国では入社3年以内に約30%の人が会社を辞め、社会人10年目選手の約40%の人が就活を後悔しているんです。いわゆる企業と学生のミスマッチですね。このようなズレを防ぐため、これまで3万人以上の学生と会ってきましたが、まず、みなさんにお願いしているのが「古い就活をやめること」です。過去の自分を分析し未来へとつなげる“自己分析”をはじめ、現在の就活テクニックのほとんどは約20年前に確立されたもの。入社したら定年まで勤め上げることが一般的だった時代には、自分の過去を未来に結び付ける方法は効果的でした。しかし企業の倒産や買収、転職が当たり前になった今、全く読めない未来を過去と結び付けることは不可能です。そうではなく、未来は自分で創っていい時代なんだということをまずは認識してほしいと思います。

「139カ国中132位、“はたらく”を楽しめている日本人はわずか6%」
今、日本の労働人口は約6500万人いますが、その中ではたらくことを楽しめている人の割合はわずか6%。アメリカが32%、世界平均が13%という数字と比べると、いかにこの数値が低いかが分かります。実は調査対象の139カ国中132位と世界最低クラスなんです。通勤や残業、懇親会などを含めると、社会人は1日の半分以上をはたらくに関することに費やしていますが、その時間を楽しめない人が94%もいる。こうした大人にならないためには、はたらくことの実態をきちんと把握することが重要です。大学3年生になり就活が始まると、ここが人生の分岐点なのだと、みなさん急に夢をつくったり自己分析をしたり、知識も価値観も広がっていない状態で未来を決めようと試みます。しかし、実際にはたらく環境がどんなものなのかも分からず、これまでの知識と経験だけを頼りに闇雲に就活をしていたらミスマッチが起きるのは当然です。人生の分岐点は大学3年生から突然始まるものではありません。就活が始まるずっと前から自分の人生としっかり向き合ってほしいのです。

「市場の変化 × ライフデザイン で『自分のやるべき仕事』が見えてくる」
今日は、みなさんにひとつ方程式をお伝えします。「市場の変化」×「あなたのライフデザイン」=「自分のやるべき仕事」です。つまり、今後そのマーケットがどうなっていくのか?その仕事がどうなっていくか?という社会のリアルを把握し、そこに「こうなっていたい」という自分の具体的なライフデザインを掛け合わせる。そうすることで、「あなたのやるべき仕事」が導き出されるというもの。今、みなさんが持っている知識や能力でこれをやりたい、ここへ行きたいという憧れや願望は一旦捨ててください。大事なことは「やりたい」だけではなくマクロトレンドを捉えた「やるべき」仕事を見出すことです。

「2ランク上の世界で勝負することで、成長への気づきを」
では、改めて大学生活ですべきことは何か。それは、自分の「やるべき」仕事に求められる能力を把握し、“2ランク上”の世界で徹底的に磨くことです。みなさんにとっての2ランク上とは、社会の第一線で働いているビジネスマンです。先輩やアルバイト先の仲間ではありません。バリバリのビジネスマンとテーマは何でもいいので本気で議論してみてください。発想力、背景となる知識の深さ、論理的な説明能力etc、自分との違いが見えてくるはずです。学生の中にはよく「コミュニケーション能力に自信があります」という人がいますが、そういう人ほど案外上手く話せないものです。それは、普段のコミュニケーションが、あくまでも自分のコミュニティの中での話だから。初めて会った人、立場の違う人と話すことで本当の力を正しく把握することができます。
社会人と自分のギャップを知り、とことん傷ついてください。そして、そこで感じたことをきちんと言語化する。それがすごく大事です。そのうえで、じゃあ何から鍛える?発想力はどうやって鍛える?どんな経験が必要?等、大学生活で何かを学ぼうとする意欲が生まれる。それが大きな成長のきっかけになります。

「大事なのは何を経験したかではなく、そこから何を得たか」
学生を採用するにあたって、企業が知りたいのは、みなさんがどのような経験をしたかではなく、その経験によってみなさんのポケットにどのような能力が詰め込まれているかなんです。このことをぜひ、よく覚えておいてください。大学生活では世界トップクラスの知識や経験をもつ先生方が身近にいて、やる気次第でなんでも吸収できます。言わば知識や経験が好きなだけ得られる百貨店のような場所です。卒業するまでに大学生活で得られるものを思う存分、手に入れてください。大学生のうちにぜひ、1日が夢や目標に支配される感覚をつかんでほしい。そして、社会に出たら、はたらくを楽しむ6%の中にみなさんに入っていただきたいと切に願っています。