【キングコング西野亮廣さん×佐藤 裕 対談】SNS時代を勝ち抜くための”はたらき方”とは?

業界の第一線で「はたらくを楽しむ」人たちを紹介する「CAPTAIN INTERVIEW」。今回のゲストは、CAMP特別イベント@恵比寿にもご登壇いただいたキングコング西野亮廣さんです。お笑い芸人や絵本作家として活躍される傍ら、時代の先を読むクリエイターとして注目を集めています。そんな西野さんの「はたらくを楽しむ」ための流儀を、CAMPキャプテンで『はたらクリエイティブディレクター』の佐藤裕が掘り下げます。

「これからの時代、空気を読むことには何の価値もない」

佐藤 裕(以下、裕):西野さんが昨年刊行された『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』(幻冬舎)には、これからの時代の働き方について、独創的で新しい価値観が提言されています。

西野 亮廣さん(以下、西野):僕の周囲を見ていると、夢中になって取り組めるものがある人のところにモノや人が集まる時代がきているように感じます。これまではいかに空気を読めるか、上手く立ち回ってみんなから好かれるかが重要視されていましたが、ここ1、2年で「世間からどう思われようと自分はこれが好きだ」と言い切れる人が評価される時代に突入している気がします。

裕:なるほど、同じようなことが就職活動でも言えます。多くの学生は面接などで似たり寄ったりの受け答えをしてしまいがちですが、その中でも自分の言葉で周囲とは違うことを語れる学生は非常に評価が高いです。

西野:これからの時代、空気を読むことには何の価値もないんじゃないかな。むしろ無味無臭になることで、どんどん時代から取り残されてしまう。そういう意味では分かりやすいキャラクターをもつことが、職業に関係なく働く上で重要になってくると思います。

「新しい情報が入る環境をつくることで、夢中になれる何かが見つかる」

裕:西野さんはよく、「好きなことでしか食べていけない時代がくる」ということをおっしゃっていますが、若い人たちの中には趣味や好きなことが見つけられないという人もたくさんいます。好きなことを見つけるためのヒントはありますか?

西野:見つからない理由のひとつとして、毎日触れている情報に変化がないことが考えられます。それなら、まずは自分が触れる情報を変えてみるといい。たとえばダイエットを始めるのもひとつの方法です。今の体重から3キロ痩せてキープしようと決めたら、最初に食べる物が変わる。以前よりもたくさん歩こうと、一つ前の駅で降りるようになる。そうするとこれまで目に入らなかったお店やモノなどの情報に触れ、興味がわくようになります。ほかにもさまざまな方法がありますが、入ってくる情報が変わらないことには好きなものを見つけようがないですから。

裕:なるほど、そういう環境に身を置くことがポイントなんですね。

西野:そうですね。あとは新しい何かを吸収しようと思った時、手っ取り早いのは人との出会いです。本を読むのもいいですが時間がかかるので、常に人と出会えるようにデザインすることが重要だと思います。僕の場合は以前、自宅を開放して毎日知らない人が出入りできる状況をつくりました。リビングが居酒屋状態なので、家に帰ると知らないおっさんがいたりする(笑)。でも本当にいろいろな人が来ては知らないことを教えてくれたので、そこで得たものは大きいですね。

「SNSですべてがつながる時代には、人のために動ける人が勝ち残る」

裕:僕なんかもそうですが、西野さんは仕事をしている時に「はたらく」という感覚があまりなさそうですよね。でもそうじゃない人たちに向けて、「はたらくを楽しむ」ためのアドバイスはありますか?

西野:はたらくに限ったことではないかもしれませんが、これからの時代は利他的、つまり人のために行動した方が楽しいしコスパがいいので、結果的に上手く回っていくように思います。以前は他人に尽くしても周囲には見えませんでしたが、今はSNSを通して全員に見てもらえる。逆に自分のことしか考えていないことも周囲に気づかれやすいので、人のために動ける人が勝ち残っていく。それがすべてにおいてSNSでつながってしまう時代のルールというか、戦い方の基本になるんじゃないかな。今やTwitterやFacebookは無視できない存在ですから。

裕:SNSは就職活動を進める上でもポイントになってくると思います。仮に西野さんが学生だったらどのように使いますか?

西野:みなさん、匿名でやられているのがすごくもったいないと思います。自分の顔と名前さえ売れれば、自分自身がブランドとなって企業から求められる人材になるんじゃないかな。あとは単純に面白いと思ったことをつぶやくだけでは埋もれてしまうので、何かコンセプトを決めて発信するといいかもしれませんね。最初に自分で枠組みをつくってしまい、後から帳尻を合わせていく。

裕:最初に決めて、それをやり切ることが大事なんですね。そういう意味では「打倒ディズニー」も先に決めてしまった感じですか?

西野:そうですね。一度決めたらそこから逆算して時間割を決めいていく。そうすると1日24時間365日しかないので、ワイドショーで他人の不倫にとやかく言っている時間はないと気づき、そういう仕事はどんどん切っていくことになる。そうやって具体的に行動することで着実に目標に近づいているという実感はあるので、言い切ることはとても大事なことだと思います。

裕:僕も西野さんがその目標を達成される日を楽しみにしています!今日は貴重なお話、本当にありがとうございました。