【元衆議院議員 杉村太蔵さん×佐藤 裕 対談「考え方が変わるのは、進化している証」

業界の第一線で「はたらくを楽しむ」人たちを紹介する「CAPTAIN INTERVIEW」。今回のゲストは、CAMPセミナー@御成門にもご登壇いただいた杉村太蔵さんです。現在はタレントや実業家として活躍されている太蔵さんですが、実は派遣社員や外資系証券マンなど異色の経歴の持ち主です。そんなさまざまな経験の中で培われた、太蔵さんの仕事へのスタンスやこだわりとは?CAMPキャプテンで『はたらクリエイティブディレクター』佐藤裕との対談の模様をご紹介します。

「考え方が変わるのは、進化している証」

佐藤 裕(以下、裕):太蔵さんというと元衆議院議員という印象が強いですが、それ以前にも派遣社員や外資系証券マンなどを経験されているんですね。

杉村 太蔵さん(以下、太蔵):これまでもそうですが、今の僕のポジションはなりたくてなったわけじゃないんです。今となっては、なれてよかったと思っていますが、子どもの頃はタレントになるなんて夢にも思っていませんでしたから。

裕:今のポジションにたどり着けたポイントは何だと思いますか?

太蔵:変に理想やプライドを追い求めずに、常に目の前にある仕事に全力を尽くしてきたからこそ、得られた経歴だと思っています。大事なのは結論を急がないことです。僕はあまり先々のことをカチッと決めず、今に集中するようにしています。というのも人間の考えは本当によく変わるものですから。特に社会に出るといろいろな人の考え方に触れて、その都度自分の考えが更新されていきます。それについて「ブレている」という見方をする人もいるでしょうけど、僕は進化と捉えているんです。だから自分とは考え方や価値観の違う人と積極的に会うことはとても重要だと思います。相手に合わせる必要はありませんが、違うからこそお互いに高め合える部分がありますからね。

「人生を決める『どう思う?』に対する答え」

裕:さまざまな職業を経験されていますが、共通して求められる能力は何だと思いますか?

太蔵:特に重要だと感じるのはコメント力ですね。社会に出ると「これについてどう思う?」と聞かれる機会が非常に増えます。そして聞かれたことが自分の興味のあることとは限りません。私もテレビなどでコメンテーターをしていますが、誰かと誰かが不倫したなんてトピックスには正直そんなに興味ないですから(笑)。それでも真剣にコメントをしなければならない。自分には関係ないと思えること、興味のないことにも夢中になって考えて取り組めるかどうかは、どの職場でも非常に評価されるポイントだと思います。

裕:コメント力は採用面接でもチェックされる点ですね。「何か質問はありますか?」と聞かれた時のアドリブ力を面接官は意外と見ていますから。コメントをする際、意識されていることはありますか?

太蔵:僕の場合、まず自分が何を考えているのかを相手にハッキリと伝えます。正しいか正しくないかは分からないし、反論もあると思う。でもだからこそ新たな意見に触れられるし、議論に発展することで関係性を築くことができるのだと実感しています。

「勇気を出して成功体験をつかむことが、成長への第一歩」

裕:最近の若者の場合、「どう思われるんだろう」という不安から、自分の考えをもつ以前に正解を探してしまう傾向があります。

太蔵:確かに最初は勇気がいると思います。ただ、思い切って発言した際、「そのアイデアいいね!」と認められた時の快感は何物にも代えがたいです。それこそ、もらった給料の何十倍もうれしいですね。まず何かひとつ、成功体験をすることが不安を克服する第一歩につながると思います。

裕:なるほど、最初の一歩には度胸が必要なんですね。

太蔵:とりあえずバッターボックスに立ったら思い切りバットを振る。同じ三振でも、その人のプレースタイルを周囲はよく見ています。見逃し三振なのか、ホームランを狙ったのか、とにかくバットに当てて塁に出ようとしたのか。もしあからさまにホームランを狙っていると分かれば、周囲も「だったらこういう振り方に変えた方がいいよ」などアドバイスがしやすいですし、本人もより成長しやすくなります。学生の皆さんはこれまでインプットをする努力はたくさんされてきたと思いますが、これから社会に出ていく上で重要なのはアウトプットの能力です。何事もまずは自分の考えを言わないことには始まりませんから。アウトプットは訓練しないと身につかない能力ですので、ぜひ学生のうちから多くの人とコミュニケーションをとる中で意識的に習得していただきたいですね。

裕:太蔵さんとお会いできて、僕もとてもいい刺激をもらいました。今日は貴重なお話、ありがとうございました!